概念と実践の詳細公開
リアクティベーションとは人體工学&身体操作&セルフ筋肉チューニングという3つの柱を融合させたエクソサイズです。
理想的な體の使い方(筋肉と骨)と筋拘縮解除を同時に実現させ、
體の最適な機能を取り戻す安全なセルフケアで再活性化と再学習を目指します。
アンクルローテーション
サッカー選手の體で最も筋拘縮の蓄積が起こる『足と足首』のセルフケアです。能動的に足と足首をゆっくり丁寧に動かしていきます。軽度の筋拘縮解除による再活性化と多角的に動く必要がある足と足首の可動域向上による再学習がパフォーマンスの向上と怪我予防につながります。
クロウタッチ
歩く、走る時に重要な役割を担う足の「爪」のセルフケア。スプリント、ターンなど地面を蹴り動く際に足先である足趾は地面からの反力を受け、その反力は爪がなければ十分に受け止めることができません。爪の硬さを適切な状態にすることで、動き出しやキック動作含めた全ての足と足趾が関わる動作の向上と怪我予防につながります。
フットツイスト
前足部と後足部の動きが異なることで推進力や衝撃吸収の役割を担う「足の捻れ」を再活性化するためのセルフケア。歩くために足に体重をかけ前に進む際、足の前部分(前足部と呼ばれる中足骨部分や足趾)と足の後部分(後足部と呼ばれる踵骨周囲)は互い違いの動きをすることで効率の良い足の機能を発揮しています。
サッカー選手は足全体にかかる負担がどのスポーツよりも多い特殊動作のスポーツであり、足全体の血流が滞る状態になりやすく塊のように縮こまり硬くなります。
足の筋拘縮の解除と「足の捻れ」を適切な状態にすることで、動き出しやキック動作含めた全ての足に関わる動作の向上と怪我予防につながります。
ワールドグレイテストストレッチ
MTR Method Lab™️ではアクティブストレッチの代表格ワールドグレイテストストレッチを推奨しています。股関節を中心に全身の筋肉の伸長と収縮のバランスを取ることで軽度の筋拘縮の解除につながります。胸椎を回旋する動作では胸骨に意識を向けることで体軸を保つことができるようになります。
サイドヒールクラッチ
サッカー選手が身につけるとアジリティが格段に高くなる身体操作の基本です。脱力から踵のクラッチを利用したサイドへのダッシュがサイドヒールクラッチです。裸足トレーニング、ワラーチ常用、一本歯下駄トレーニングによって拇指球と小趾球での重心が身につくと踵のクラッチが使えるようになります。ボールキャッチで膝抜きの脱力をマスターしたら、インナーエッジを効かせながら踵を踏み込んでクラッチを入れたサイドダッシュを繰り返します。
セルフチューニング
痛みやパフォーマンス低下の原因になる筋拘縮を自分自身で解除することができるセルフケアです。普段から自分の筋肉の状態確認や軽度筋拘縮を解除することで、チューニングスペシャリストによる筋肉チューニングの効果をより高めることができます。さらに自分の筋肉を触ることで症状が出る前に體の状態を把握することができ怪我予防にもつながります。
呼吸法(腹式呼吸)
人體における最小単位の運動である「呼吸」のセルフケアです。腹式呼吸と呼ばれる腹部(5個の腰椎、横隔膜と下部肋骨、骨盤と骨盤底筋群、筒状の腹部筋群から構成されるドーム状の構造)が中心となり行われる呼吸方法です。腹式呼吸と胸式呼吸のバランスが重要になるが、腹式呼吸の上腹部と下腹部の動きも注意して見ていく必要があります。腹部の筋拘縮が強くなることで著しく呼吸状態を悪化させ、深部にある大循環の要である腹部大動脈の圧迫は全身の血流状態に影響を及ぼします。呼吸が適切に働くことですべての動作の質が一段階上がります。
背骨ラインと胸骨
頸椎ー胸椎ー腰椎ー仙骨の背骨ラインを整えます。骨を基準に体軸を整えることでエネルギー出力が最大化されます。サッカー選手は特に胸骨に意識を向けることで脱力の効果が上がります。胸骨トレーニングで確認できます。
脱力と浮遊
筋拘縮の蓄積が閾値を超えているプロサッカー選手は脱力が苦手です。足関節が硬直化している選手は多いですが、脱力ができないポイントは膝関節です。育成年代ではできていた”膝抜き”がプロになる頃にはできなくなっていく選手がとても多いです。大腿部や膝下部の筋拘縮が蓄積している結果です。普段からニュートラルポジョンを意識しながら膝抜きをすると少しずつですが大腿部表層の筋拘縮が解除されて膝関節の可動がなめらかになってきます。前十字靭帯損傷予防にもつながります。そして、脱力が自由に操れるようになったら浮遊と踵のクラッチによるクイックネスの発動の段階に入ります。
裸足トレーニング
人類はその歴史のほとんどを裸足で生活してきました。足の構造を鑑みれば、良かれと思って足を保護している靴が逆に足の機能性を低下させているのは一目瞭然です。そこで着目したのが裸足研究の第一人者で日本ベアフット・ランニング協会代表理事の吉野剛氏です。吉野コーチが考案した裸足トレーニングには、幼少期に裸足でサッカーをしていた選手が多いブラジル人の身体操作に近いものがあります。いかに接地の衝撃を吸収するのか。いかに素早い身のこなしをおこなうのか。前項の脱力とも関係してくる究極のニュートラル法が裸足トレーニングに詰まっています。そして、ゲーム後の裸足でのクールダウンジョグも疲労回復に有効です。
一本歯下駄トレーニング
裸足トレーニングやワラーチで足の再生と向き合った選手には、一本歯下駄トレーニングを推奨しています。一本歯下駄の開発者の宮崎要輔氏は独自の理論とノウハウで一本歯下駄による身体操作トレーニングを確立しています。「足」を一つの構造物に例えれば、一本歯という不安定なバンラスでこそ見えてくる本来の體の機能が蘇ります。一本歯下駄トレーニングで身につけた身体操作のベースを元にリアクティベーションを積み重ねるとサッカー選手に必要とされるクイックネスや対人強度におけるパフォーマンスアップが期待できます。
スラックレール・ユビスラ
インナーマッスルは鍛えるのではなく覚醒させる。不整地を歩くことで、不安定を意図的につくることで、アウターマッスルが弛緩しインナーマッスルが軸を整えます。スラックレールの開発者の高島勇夫氏の指導のもと、日々のセルフケアのルーティンに加えるべき最高のエクソサイズを提案します。筋肉チューニングによって根深い筋拘縮を解除した體には、スラックレールとユビスラのエクソサイズが抜群の相乗効果を発揮ます。